Fujitsu’s TDA Technologies

Fujitsu’s TDA Technologies Shaping features with you

Fujitsu’s TDA Technologiesでは、
「データの形」をとらえるトポロジカルデータアナリシス (TDA) を用いて
時系列データを分析する機械学習技術と富士通研究所の取り組みを紹介いたします。

What’s TDA富士通研究所のTDAとは?

TDAとは、データの幾何学的形状を分析するための技術です。富士通研究所はTDAを用いた時系列データ分析技術を開発し、複雑な時系列データの分析を可能としました。

富士通の提案するTDAを使った分析の大まかな流れ

  1. 入力:分析対象の時系列データを入力します。複雑な変動をする時系列データでは、もとの波形を見ただけで異常やノイズがあるかどうかわかりません。
  2. 時系列データの埋め込み: 次に、時系列データを埋め込みを行います(時間遅れ埋め込み; time-delay embedding)。
    埋め込みによって描かれた軌跡 (疑似アトラクタ) には、 時系列データの生成規則が図形的な特徴として表れます。
  3. 特徴量抽出:TDAを用いて軌跡の図形的な特徴を特徴量として数値化します。
  4. 学習・分析:TDAが出力した特徴量を、分類や異常検知など用途に応じた機械学習のタスクに使用します。

富士通研究所TDAの強み

この技術は時系列データに内在する法則性に基づいて特徴を見出すためノイズに対して頑健であるという特徴があります。 従来、センサー機器からモニタリングされた時系列データ(振動データや脳波データなど)では、人手によってノイズを取り除く前処理をおこなってから分析をする必要がありましたが、TDAはこのような前処理をせず分析することができます。 富士通研究所ではTDAを用いた時系列データ分析技術をもとに、振動センサーを用いた道路面や橋梁などの異常検知技術や脳波計を用いた病気の兆候の早期発見技術の開発に取り組んでいます。

CASE STUDYTDA事例紹介

TDAは、さまざまな分野での利用・活用が期待されています。
現在までに行われた、いくつかの実績と事例を紹介します。

  • CASE 1

    CASE1加速度センサーを用いた行動分類

    手足・腰につけた加速度センサーから、人間がどのような行動をしているのか判定する。

  • CASE 2

    CASE2脳波を用いた せん妄解析

    頭部の一か所につけたセンサーのみで取得した脳波データをもとに特徴量を抽出し、せん妄状態か否かを判定する。

  • CASE 3

    CASE3橋梁の内部損傷の推定

    橋梁表面に設置した3軸加速度のセンサで取得した振動データをもとに、橋梁内部の損傷状態を推定する。

ABOUT USTDA研究グループ

現在、富士通研究所の人工知能研究所ではTDAに関する研究グループを構成し、研究開発を進めています。

TDAに関する研究グループでは大きく分けて「技術開発」と「実践」の2つのチームによって進められています。
技術開発チームでは主にTDAの基礎技術・先端技術を開発する役割を、実践チームはTDAの事業化に向けた実践を推進する役割を担っています。

また、TDAについてはフランスの研究機関 INRIA(フランス国立情報学 自動制御研究所)と共同研究を行っており、 共同研究の成果の一部はTDAのOSSライブラリGudhi()に搭載されています。

※:Gudhi:https://gudhi.inria.fr/

UPDATE

TDA NEWS

Time Series ShaperTDAクラウドシステム

富士通研究所が開発したTDA技術を体験していただくため、画面上でTDAを用いた時系列データ分析を簡単に試すことができるサービスを用意しました。

こちらのサービスでは、時系列データをアップロードして特徴量を抽出する
モデルを学習するモード (AUTO、EXPERT)と、作成したモデルを用いて
新たな時系列データの特徴量を抽出するモード(TEST)が提供されています。

くわしい利用方法は、以下をご覧ください。

システムのサンプル画面